別冊少年マガジン2019年1月号掲載の『進撃の巨人』第112話のまとめ・考察の第2弾です。
②ジークの企み
今回は②ジークの企み について考察します。
②ジークの企み
ジーク汁(ジークの脊髄液)を混入させたワインを憲兵や兵団関係者の多数が飲んでしまっていることが明らかになりました。ジーク汁はガスの状態でも吸い込んだエルディア人をジークの意のままに操れる無垢巨人に変えてしまうという恐ろしい効果を持っています。
ジークはジーク汁を摂取した人間に起きる症状について嘘の情報を流し兵団側を油断させ、今回それを利用することで逃亡を図りました。
ここまでジークの思惑通りに事が進んでいるように見えますが、結局のところジークの目的はなんなんでしょうか。
現状語られている話では、
目標:エルディアを復権させたい
→そのために地ならしが必要
→不戦の契りを無視して地ならしを実行する術を知っている
→そのためにエレンと合流しなくてはならない
→2人の合流を妨害する兵団が邪魔
→イェレナを使ってフロックたちの反乱を誘発
→さらにいざという時のためにジーク汁入りワインを配備
という感じでしょうか。
兵団側はジークを信用しておらず、ヒストリアを巨人化させてジークを食べさせようとしています。また、独断で行動しその意図を読めないエレンも、他の者に食べさせようとしています。
ジークもそれを察しているので一見すると納得できそうな流れですが、だったらどうしてジークはこんな形でパラディ島へ来たのでしょうか。
マーレへの反乱の拠点は地ならしの中心となるパラディ島である必要があったと思えば来たこと自体は理解できますが、拘束されることが予想できていたのならエレンやイェレナ達の手を借りてこっそり忍び込むこともできたはずです。それにマーレでは潜伏中のエレンと何度も会っていたと言います。
今のジークの行動は、パラディ島の戦力を消耗させているだけでエルディア復権という目的からはずれているような気がします。
地ならしさえあれば既存の戦力は一切必要ないということかもしれませんが、エルディア復権が目的ならエルディア人の命をなんとも思っていないようなこのやり方は筋が通っていません。そもそもですが、これまで散々残虐な行為を働いてきたジークがエルディア人の解放を願っているということ自体に違和感があります。
やっぱりジークの本当の目的はエルディア復権とは別にあるんじゃないでしょうか。
ではそれがなんなのか、と言う話ですが
考えられるのは
①マーレに始祖を引き渡す
②世界の覇権だとかの個人的な野望
③想像もつかない何かすごいこと
あたりでしょうか
いきなりですが①はないと思います。
理由は
今回「自由」に異常なこだわりを見せたエレンに大きな影響を与えたとされるジークであれば、マーレに忠誠を誓っているとは考えづらいからです。
エレンが信用し協力している以上は、ジークも誰かに従っているのではなく自分の意志で行動を起こしていると思われます。
続いて②ですが、これもないでしょう。理由はジークの巨人としての任期、寿命が残り僅かだからです。この僅かな期間に自分の欲を満たすという目的のためだけにここまでのことをするのは、今までのジークの行動とは一貫性がありません。
ジークの本心が読み取れる描写は非常に少ないので個人的な感覚の話になってしまいますが、幼少の頃に両親を密告しマーレの戦士となった時からマーレを裏切りパラディ島に来た今に至るまで一貫した信念のようなものを持っているように思います。なんというか、そう思わせるスゴ味がジークというキャラにはある気がします。その信念がなんなのかはまだ分かりませんが、少なくとも俗っぽい野望とかではないと思います。
最後に③です。もうこれしかないと思います。つまり何も分かんないってことなんですが。
ジークはマーレの研究者以上に巨人について詳しいと今回言われていたので、始祖と王族が接触することで起こすことができるのは地ならしだけではないという可能性があります。全てのエルディア人の記憶を改竄するという超常的なことができるくらいなので、何ができてもおかしくないと思います。
全く根拠のない妄想になりますが、ジークの目的は巨人のいない新世界を作り出すとか平行世界に行くだとかそういう系なんじゃないでしょうか。仮面ライダービルドみたいな。
であれば犠牲を厭わないやり方にも納得できます(ドラ○ンボールで生き返るからでぇじょうぶだ的な)
諫山先生が影響を受けたというマブラヴもそんな話ですし。
でもジークには「本当はいいやつだった」ってことにはならずに悪役を貫いてほしいとも思います。
結論全く分かりませんが、ジークの目的がエルディア復権とは別にあるのは間違いいでしょう(適当)
次回はエレンの本心について考察します。
コメント