アニメ『処刑少女の生きる道』最終話まで観たので感想

2022春アニメ

2022年春アニメの『処刑少女の生きる道』最終話となる第12話『ふたりの旅路』を視聴しましたので、全話通しての感想を書いていきたいと思います。

処刑少女の生きる道

あらすじ

かつて日本から訪れ世界に大災害をもたらした《迷い人》。

彼らは過去に世界を滅ぼすほどの厄災をもたらしたことから「禁忌指定」となり、人知れず処刑する必要があった。

《迷い人》の処刑を生業とする《処刑人》のメノウは、ある日、日本の少女・アカリと出会う。

いつものように任務を遂行しようとしたメノウだが、アカリの“とある能力”により失敗に終わってしまう。

アカリを確実に処刑するため、彼女を連れて、いかなる異世界人をも討滅可能な儀式場があるというガルムの大聖堂を目指すメノウ。

殺されるために旅をしているとは知らず純粋に楽しむアカリの姿に、メノウのなかで何かが変わり始めていた。

――これは、彼女が彼女を殺すための物語。

昨今、異世界転生・転移作品は大流行していて毎クール見かけますが、本作はそれを逆手に取ったような作品です。

この物語の舞台となる異世界では、古来より日本人には『純粋概念』と呼ばれる特殊な能力があるとされ、度々召喚することでその特殊能力を利用して文明を繁栄させてきました。そのため街中のいたるところで日本の影響が見られ、日本語も通用します。

「異世界でなんで日本の言葉や常識が通じるんだ?」というのは異世界転生・転移物だと必ず思い浮かぶ突っ込みどころですが、こういう理屈をつけてくるのは斬新で感心しちゃいましたね。

 

そして第1話で登場したテンプレ異世界転移主人公みたいな日本人の少年が真の主人公・メノウに処刑されたのはあっさりと処刑されたのは衝撃的でした。

召喚された日本人=迷い人は強大な特殊能力を持ちますが、代わりに能力を使うほど記憶や人間性が失われてしまい、最終的には暴走して人災《ヒューマン・エラー》を起こしてしまいます。

これは世界そのものすら脅かしてしまうほどの大災害なので、主人公・メノウのような処刑人によって秘密裡に処刑されます。勝手に召喚される日本人にとってはあまりにも理不尽な話ですよね。

なのでメノウは自分を正当化せず、悪人であると自覚した上で使命を全うします。

そんなメノウがもう一人の主人公・アカリと出会い旅していく中で何かが変わってく、というお話になっています。

 

アカリは”時”を操る純粋概念を持っていますが、これは負傷したり殺されても自分自身の”時”を戻して復活したり、対象の”時”を急激に進めて消滅させたり、世界そのものの”時”を戻してやり直したり、「時間を操る能力」と聞いて思いつくことなら何でも出来そうなほどとんでもない能力です。

この能力によってアカリは何度も世界を巻き戻してメノウとの旅を繰り返していますが、普段は自分自身の記憶の時を戻して自分の能力の自覚すらない一周目の状態になっています。

その目的は自分が生き残るためでも日本に変えるためでもなく、大好きなメノウちゃんに殺されるためです。とんでもない重い愛です。

「彼女が彼女を殺すための物語」というキャッチフレーズも、普通に考えたらメノウがアカリを殺すための物語ですが、何かさらに深い意味合いがありそうにも思えます。

 

そして重い愛を持っているのはアカリだけではなく、メノウの後輩・モモもメノウに対して重い愛を抱えており、姫チャマことアーシュナ殿下はモモに対して軽めの(?)愛を注いでいます。

主要登場人物は女の子しかいないとは思えないような重厚なこの四角関係も本作の大きな魅力だと思います。

アニメは最終話を終えてもまだまだ始まったばかりという感じでしたが、どんな結末を迎えるのか非常に楽しみなので是非とも二期をやってほしいですね。

アニメは各種配信サイトで視聴できるので、まだ観ていないという方は是非一度観てみてください!

以上!

コメント

タイトルとURLをコピーしました