思ったより前回のルール講座を読んでくれている方が多かったので、第2回もやっていきたいと思います!
第2回は、「効果とコストの違い」についてです。
これもわりと初心者がつまづきがちな部分だと思います。
カード効果の文中には、実は効果ではないものが含まれていることがあります。
もうこの時点で何を言っているのか分からないと思いますが頑張ってください。
コストとはカードを発動する時点で代償として支払うもので、効果はチェーンの処理時に適用されます。
ますます分からない思うので具体例を出します。
この「死者への手向け」というカード。
これで言うと、『手札を1枚捨て、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。』がコストの部分で『そのモンスターを破壊する。』が効果です。
チェーン処理の手順で言うと。
チェーン1:手札を1枚捨てて相手モンスター1体を対象に「死者への手向け」を発動
チェーン1解決:「死者への手向け」の効果で相手モンスターを破壊
です。
そしてこれを「神への宣告」で無効にされた場合
チェーン1:自分が手札を1枚捨てて相手モンスター1体を対象に「死者への手向け」を発動
チェーン2:相手がライフポイント半分を支払って「神の宣告」を発動
チェーン2処理:「神の宣告」の効果により「死者への手向け」の発動を無効
チェーン1処理:「死者への手向け」は「神の宣告」の効果により無効
となり、捨てた手札は帰って来ません。
同様に、もし「神の宣告」の発動をまた別のカウンター罠で無効にしたとしても、支払ったライフは帰って来ません。
「『発動を無効』にしてるのにそれっておかしくない?」と思う方も多いでしょうが、これはもうそういうものだと割り切ってください。
ではどこまでがコストでどこからが効果なのかが問題になってくるわけですが、たいていの場合は「~して発動」という文言があるので、そこより前がコストでその後が効果だと思っておけばほぼ大丈夫です。
このコストと効果の違いで一番つまづきやすいテーマがおそらく「暗黒界」ですね。
「暗黒界」モンスターはカードの『効果』によって墓地へ送られた場合に効果を発動できますが、「死者への手向け」の場合は『効果』ではなく『コスト』で捨てているので効果を発動することはできません。
しかしこれが「暗黒界の雷」のように『効果』によって手札から墓地へ捨てているのであれば効果を発動できます。
一方で、「魔轟神」も暗黒界と似て手札から捨てられた時に効果を発動するカードが多いですが、こちらは『効果で』と指定されてはいないので「死者への手向け」でも「暗黒界の雷」でも、どちらで捨てられた場合でも発動することができます。
そしてちょっと応用的なところだと、「マクロコスモス」などで「墓地へ送られるカードが全て除外される」状況の場合。
この時は、そもそも「手札を墓地へ送る」という行為自体が不可能になってしまうため、「手札を墓地へ捨てる」というコストが必要な効果は発動することができなくなってしまいます。
単に『捨てる』のか『墓地に捨てる』なのか、一見ただの表記揺れに思えますが実は重要な違いがあるので気を付けて見てみてください。
ところで、モンスターをアドバンス召喚や特殊な召喚条件のためにリリースすることも一種のコストと呼ぶことができます。
それを強力な除去として利用しているのが「溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム」や「壊獣」モンスターです。
相手モンスターをリリースするのは『効果』ではなく特殊召喚するための条件、つまり『コスト』なのでたとえ「RR-アルティメット・ファルコン」のような「このカードは他のカードの効果を受けない。」という最強に近い耐性を持っていたとしても為す術なくリリースされてしまいます。
そして当然、この特殊召喚を「神の宣告」で無効にしたとしてもリリースされたモンスターは帰って来ません。
どうしても対処できない苦手なモンスターがいたら、こいつらを採用してみるのはかなりアリです。
では今回は以上です。
次回はかの有名な「タイミングを逃す」について取り上げたいと思うのでよかったらまた見てください。
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