前回の第9話の感想からだいぶ間が開いてしまったので、今回は祟騙し編全5話まとめて感想を書いていきたいとおもいます。
旧作の祟殺し編の流れをなぞるのかと思われた祟騙し編ですが、途中からは解答編の『皆殺し編』にそっくりな展開になっていきましたね。
雛見沢に帰ってきた鉄平の虐待から沙都子を救うために、祟殺し編では圭一が鉄平を殺害して結果的に最悪の結末になってしまいましたが皆殺し編では仲間たちと結束して村一体となって動いた結果無事に沙都子を救うことができました。まあその後黒幕が正体表してバッドエンドなんだけど。
運命は変えられるということを示して、この後の祭囃し編のハッピーエンドにつながる転機となった章でもありますね。
祟騙し編でも皆殺し編と同じように村全体で結束したことで沙都子を救い出すことに成功します。
ですがもちろんハッピーエンドとはならず、綿流しの祭りの日に圭一は沙都子に招かれた北条家で警察に連れていかれたはずの鉄平に襲われ重傷を負い、
境内にいた梨花、沙都子、魅音、詩音はなんと大石によって銃殺されてしまいます。
もう訳が分からないですね。
途中まででも大石が不可解な態度をとっていたのは感じましたが、こんな凶行に走る理由はなかったはずです。
そもそも大石は祟殺し編でも圭一に対して敵対的な態度をとっていましたが、それは実際に圭一が殺人を犯していたのだから刑事の大石からしたら当然のことです。
大石が急におかしくなってしまったとしたら雛見沢症候群を発症したくらいしか考えられませんがそんな兆候はこれまでなかったので、何者かによって薬を打たれたという可能性が一番高いですかね。症候群を発症させる薬自体は旧作で富岡が毎回打たれていたので十分あり得る話です。
さらに鉄平が普通に家にいたことも謎です。圭一が症候群による幻覚を見ていた可能性もありますが、圭一もこれまで発症するそぶりはいっさいなかったんですよね。
ここで重要になってくるのが沙都子は本当に鉄平に虐待されていたのか?ということです。
沙都子が虐待されているという話は、
・過去に沙都子を虐待していた鉄平が帰ってきて沙都子と一緒に暮らしている
・沙都子が数日続けて学校を休む
・1日だけ登校した日に、トラウマにおびえるそぶりを見せる(ゲロ吐く)
・家庭訪問した知恵先生が鉄平に追い返される
という状況証拠しか出ておらず、圭一は鉄平の顔すら一度も見ていません。
これだけだったら、鉄平が主張するように単に沙都子が風邪を引いただけという可能性もあります。
その場合沙都子のトラウマ描写について疑問が残りますが、
・過去の虐待を思い出した、あるいは他のカケラの記憶がフラッシュバックした
・本当に風邪を引いていたので体調不良でゲロ吐いた
・演技
ということで一応説明はできます。
意味ありげに沙都子のシャワーシーンもあり(やたらエ〇かった)ましたが、沙都子の身体に暴行を受けたような痕も一切ありませんでした。まあ痕が残らないような暴力については祟騙しの最初の方で実際に大石が圭一にやっていたし、虐待=暴力というわけでもないのでこれだけで虐待がなかったと言えるものではありませんが、わざわざそれを見せたのにはただのサービスシーンというだけではない意味があるように思えます。
大石のセリフにも意味深な部分があり、
「前原さんは自分が正しいことをしていると信じて疑いもしないんでしょうね」
「児童相談所に北条家の現状を知ってもらいたいんですよ。それには見て頂くのが一番です」
というのは実際には沙都子が虐待を受けていないということを示唆しているように受け取れます。
祟殺し編・皆殺し編と同じなら、大石はリサ殺しの容疑者として鉄平をマークしているはずなので現在の北条家の実情について直接見て知っていても不思議はありません。
ただ、だとすると何故大石はここまで騒ぎが大きくなっても本当のことを言わないのか、という疑問が残ります。
児童相談所の職員を北条家に連れてくるのが目的だったと思われますが、それが何になるのかは見当もつきません。
現状わかる範囲だと業では沙都子が梨花のように他のカケラの記憶を保持していて、状況をコントロールしているというのがありえそうな気がしますが(綿騙しでも不審な言動あったし)そのわりには毎回最後死んでるんですよね。
圭一と一緒に家にいたはずの沙都子が境内にいたのも謎です。レナの言っていることが間違っているか説明不足という可能性もありますが。
鷹野も暗躍しているような素振りは一切ないし、大災害が起きた様子もないのでもしかしたら業では雛見沢症候群が存在しない、あるいはこれまでとは全く異なる症状が出るとかなんじゃないかなと思います。その女王感染者が沙都子で、入江機関とは違う組織がその研究をしているとか。
業では圭一が毎回生き残っているのも何か意味があると思うんですよね。
とにかく解答編が待ち遠しいです。
次回からは『猫騙し編』に入ります。
元になったと思われる『猫殺し編』は旧作のアニメにはなかった外伝的な作品で、DVD購入者特典のみで配信もされていないので私はどんな内容か分からないんですが、猫騙し編其の壱の場面カット見る限りは梨花が業でのこれまでのループを振り返る感じになるんじゃないかと思います。
圭一の視点からでは分からなかった新しい情報もきっと出てくるので、業の謎が少しは解けるかもしれません。
元旦に追加された新ビジュアルを見ると、もしかしたら成長した女子高生(?)の梨花の話なんかも見られるかもしれませんね。
バックの魅音(詩音?)とレナが邪悪な笑みを浮かべていて逆に圭一と沙都子が怯えた表情をしているのも気になります。これはここまでの3編を表しているのか、今後の話に関わってくるのか…
なんにしても先の展開が非常に楽しみです!
第14話からは放送時間が1時間変わって木曜24:30からになるので注意しましょう。
以上!
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