SSSS.GRIDMAN
第12話 覚醒
あらすじ
ついに1つになった裕太とグリッドマンは真の姿へと覚醒を遂げる。アカネの救出をアンチへ託し、全員の心を繋げ最後の戦いに挑む。
感想
グリッドマンの真の姿とは、やはり原作『電光超人グリッドマン』の姿でした。
変身と同時に電光超人版のOP曲「夢のヒーロー」が流れるという演出もあり、特撮の頃からのファンなら感無量だったことでしょう。僕も途中までしか見れていませんが、思わず興奮してしまいました。
電光超人ではおなじみだった「アクセスコードは…グリッドマン!」てやつもようやく見られましたね。タイトルの「SSSS」というのはこの「Special Signature to Save a Soul」の略だったんですね。直訳で「魂を救う特別な名」ってとこでしょうか。物語の結末を考えるとピッタリなタイトルです。
グリッドマンがピンチになるとジャンクから火花が散るのも特撮版ではおなじみの光景でした。
そして極めつけは「フィクサービーム」です。
真の姿を取り戻したことで使えるようになったこの技は、特撮版では壊されたコンピューターワールドを修復するために毎回戦闘後に登場していた技でしたね。
これがアカネの心までも修復し、アレクシスとの決戦の決め手になったのは感慨深かったです。
しかもこの技、人の心を浄化できるってことが当時から言及されていたんですよね。
25年越しに回収された伏線、リアルタイムで観ていた世代にはたまらないでしょう。
そして最後には六花の後押しでアカネは現実世界に帰り、物語は締めくくられます。この最後アカネが目覚めるのが実写の世界というのも凝った演出ですよね。
これまでずっと物語の舞台であった世界と、アカネが本来生きるべきだった世界は明確に違ったということがわかります。
ずっと謎だったアレクシスの目的はざっくり言うと「単なる暇つぶし」というある意味わかりやすいものでしたね。
そしてハイパーエージェントであるグリッドマンが、犯罪者(的なもの)であるアレクシスを追いかけてきてこの物語が始まったと。
これまで僕の勝手な解釈でアカネが元々いた「現実の世界」が本物で物語の舞台であった「アカネが作った世界」は偽物だと思っていましたが、ハイパースペースという異次元から来たグリッドマンにとってはどちらも数多ある世界の一つで、どちらも救うべきものでどっちの方が大事とかそういう話じゃないなんじゃないかなと思いました。
グリッドマンの手によって修復された「アカネが作った」世界は、アカネという神様を失って、これからは「裕太たちみんなにとっての、自分たちの世界」として成立したんでしょう。
なぜ裕太がグリッドマンに選ばれたのか、についてはハッキリ言及はされませんでしたがこの描写から言って、やはりアカネの傍にいたのにアカネではなく六花を好きになったってことでしょう。このほぼ分かる感じで匂わせるけどはっきりとは言わないバランスは好きです。正直今更はっきり言葉にされるのも若干興ざめ感ありますもんね。
前回予想した裕太はアカネを振ったのでは?という予想はさすがにぶっ飛んでいたようです。
大満足に近い最終回でしたが、唯一気になったのがやっぱり内海です。
裕太の友達としていなくてはならない存在ではありましたし、アカネの心にも少なからず影響は与えたと思いますが、最後にアカネを後押しするのは六花にしかできなかったように内海にも何か「これ」という活躍が欲しかったですね。ボラーくんちゃんさんとの掛け合いは見てて面白かったですが。
これで終わり、というのは寂しい気持ちもありますが、現状ではグリッドマンの新しい展開についての情報は出ていないようです。物語としてもきれいに終わっていましたしね。
TARIGGER、円谷の次回作に期待です。
キャスト、スタッフ、製作陣の皆さん、素晴らしい作品をありがとうございました!
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